| 「先輩――重い」
「だってシエルは六十の瀬戸際だからにゃー」
志貴の一言と、なぜか押入から響く脳天気な声。
この二つの言葉は、一瞬にしてシエルの脳髄を沸騰させて――しまった。
「誰が六十の大台ですか誰がっ――ぁああっ!」
シエルが振り返って押入に怒鳴った瞬間、腰が浮いて僅かに身体に隙間が空く。
それを志貴は見逃さなかった。
足を大きく振って勢いを付け、腕で布団を跳ね、なおかつ片足でシエルの脇の
下を引っかけて跳ね上がる。
「――――!!」
シエルの隙と志貴の反撃は、一瞬にしてポジションを逆転させた。
シエルは志貴の身体の上からはじき飛ばされ、布団の上にしりもちを付く。
素早く志貴はシエルの上に被さり、両腕を押さえて仰向けに押し倒していた。
俄に志貴の腕の下に組み敷かれたシエルは、キッと怒ったような瞳を志貴に
向けていた。
「……御免、先輩」
両手首を押さえ、腕を広げてのし掛かる志貴は、ぼそりとそう言った。
志貴の言葉にシエルがむすっと怒った顔をするが、志貴は軽く頭を振って続
ける。
「先輩が重いって言うのは嘘。本当に重かったらこんなに簡単に逆転できるわ
けはないからね」
「遠野くん……」
遠回しな表現ではあったが、シエルは志貴の言葉とその中に潜む優しさを感
じて、表情を柔らげて横を向く。志貴はそのまま顔を下げ、シエルの頬に唇を
寄せる。
ちゅ、と志貴の唇がシエルの頬に触れた。志貴が首を巡らせてシエルの唇に
宛い、吸う。
「んぅ……遠野くん……」
「先輩……折角先輩が布団を敷いてくれたんだから、ね」
志貴はくすりと笑うと、またシエルの唇を触れる。シエルの舌が求める様に
伸び、志貴の唇を割ると志貴も舌を絡め返す。くちゅりと音を立てると軟体動
物のような舌が蠢き、濡れた唾液が糸を引く。
「先輩……しよ?」
「えっ!」
志貴に囁かれて、シエルは思わず声を上げてしまっていた。だが、その口も
すぐに志貴の接吻によって封じられる。くちゅくちゅと舌が練り合わせられ、
ようやくのことで荒い息をつきながらシエルが口を離す。
「だ、駄目です遠野くん!学校の中でえっちは……その……」
「どうして?先輩。ここには誰も来ないんだから……先輩がそうしているんでしょ?」
志貴はシエルの腕を放し、片手で柔らかく盛り上がった胸を制服越しにこね
回す。ベストの膨らみに指を埋め、人差し指と親指は服とブラジャー越しに乳
首をつまみ上げた。
ふにふにと柔らかくも硬い感覚を楽しむ志貴と、その愛撫に震えるシエル。
「やぁぁ……遠野くん……はっ、うぁ……」
「誰も来ないんだから、せっかく布団まで敷いたのに何にもしないのはいけないよ。
それに、先輩が布団を敷いたんだから、こうなることを期待していたんでしょ」
志貴は乳首への刺激を続けながら首筋を舐めて囁く。
襟元からすらりと伸びたシエルの首筋を、耳元まで志貴の唇と舌は吸い、甘
噛みしながら進んでいた。そして耳にふっと息を吹きかける。
「きゃっ……はぁぁぁ」
耳のくぼみに舌を這わせられ、すぼめた舌先を耳の穴に差し込まれるシエル
は嬌声を上げずには居られなかった。その間にも志貴の腕は、制服のベストを
持ち上げブラウス越しに胸を揉んだかと思うと、ボタンをはずしてその中に滑
り込む。
「や……だめです、遠野くん……ひやぁっ」
志貴の指がシエルのブラの内側に伸び、今度は直に乳首を跳ねた。
志貴はシエルの冷たい肌を楽しみながら、耳に口を寄せてそっと囁いた。
「どうして?先輩。こんなに乳首を立たせたるのに」
「それは遠野くんがえっちなことをするから……駄目ですっ、やぁぁん」
志貴はもう片方の腕を放すと、その手をシエルの股に当てる。
スカートの上から、シエルの脚の根本をぐい、と押さえ込む。志貴の指には
柔らかい肉と、その下の恥骨の固まりを感じる。
その上で、志貴は指を伸ばして布越しにシエルの秘部を振るわせた。
「ほら……先輩もこんなに感じてるのに」
「うぁ……あああっ、うー、あは……遠野くん……遠野くんっ」
ベストをまくり上げられ、スカートから覗く太股も艶めかしいシエルの恰好
であった。志貴はシエルの顔に唇の雨を降らせながら、指は刺激を止めない。
そして、志貴は尋ねる。
「どうして駄目なの?先輩」
「だって……見られていますっ、中の二人にっ!」
シエルは、息も絶え絶えにそう叫んだ。押入の中に入っている二人に、志貴
に愛撫されている光景を見られている……それはあまりにも恥ずかしく、涙が
出そうになる。
だが、その言葉を聞くと志貴は――不思議な笑みを浮かべた。
くつくつという漏れる笑いに、シエルはカッとなって言い返す。
「何がおかしいんですか遠野くん!」
「おかしいさ、だって……先輩は押入の中に誰もいないって言っただろ?」
「う……」
そう言われて――シエルは言葉に詰まった。
志貴はシエルの言葉尻を捕まえて、逆螺子を喰わせていた。それは詭弁です、
という言葉を口に仕掛けたシエルであったが……
「先輩、だから、この部屋には誰もいないんだよ……だから、エッチしても恥
ずかしいことなんかないよ」
「そんなのは嘘です……」
「嘘じゃないさ、ほら」
そう言いながら、志貴の手はスカートを探り、シエルの太股を撫でていた。
そして内股を伝うと、秘部を被うショーツに触れる。
ショーツの一番細い部分に指を触れると、くい、と力を入れる。
「ひゃぁぁぁ!」
「ほら、先輩……こんなに濡らしちゃって。ショーツもとろとろだね」
志貴の指は薄い布を隔てて、シエルの柔らかい秘肉を擦っていた。志貴の指
にショーツ越しの淫液が滴り、濡らしていく。その度にシエルは指を噛み、声
を殺して甘い吐息を漏らす。
「御免な、先輩。オレが見間違えていたのに先輩が嘘をついちゃっていると思っ
て……押入の中に誰もいるわけはないのに」
「や……遠野くん……違い………やぁっ」
シエルの言葉の途中で、つぷりと指がショーツの潜ってシエルの花弁の中に
埋もれた。途端にシエルの言葉は嬌声にかき消される。志貴が偽りの謝罪を口
にしてシエルを嬲り、指はくちゅくちゅと蜜を引きながらシエルを愛撫し続け
ていた。
志貴はシエルの内股がびくびくと痙攣するように震えるのを感じると、すっ
と手をシエルから離す。胸と秘部を弄ぶ志貴の手から解放されて、シエルは腕
で眼を隠しながらはぁはぁと息をつきながらぐったりしているのが精一杯であっ
た。
シエルの上に居る志貴は、手を回してシエルの腰のショーツに指を掛ける。
そして、シエルの足の抵抗を感じながらも、するりとショーツを膝まで降ろした。
スカートの中のショーツを引き下ろされ、途端に無防備に感じたシエルがきゅっ
と足を閉ざす。だが、志貴の指はすぐにはシエルの濡れた花弁を探ることはな
かった。
逆に、スカートの外側を撫で、腰のホックを探ると素早く外す。
「な、何をするん……きゃ!」
志貴は無言でシエルのスカートを外すと、ショーツと同じ要領で引き下ろす。
たちまちシエルの下半身は、ブラウスの裾の間に蒼黒い濡れそぼった陰毛の丘
と白い腰が剥き出しになる。
「遠野くんっ、何を……」
「んー、このままだと皺になっちゃうといけないかな、とか……ま、それより
も先輩。この部屋には誰もいなんだから、ね」
志貴は意地悪そうに笑うと、片目を瞑ってウィンクすらしてみせる。
下半身だけ制服を脱がされ、無防備な恰好になってしまったシエルが頬を赤
らめていると、志貴は腕を伸ばし、脇の下から支えてシエルを立ち上がらせる。
「もう一回確かめようよ。俺が見間違えていたんだから、押入にはだれもいな
いって……ほら、先輩」
「やっ、やだっ、やめて下さい遠野くんっ、そんなっ、あああああーっ!」
シエルは腕を突っ張って志貴に抵抗しようとするが、その甲斐なく志貴の腕
に抱えられて立ち上がらされていた。膝を合わせ、震える脚で立つシエルは、
志貴にされるがままで身体の向きを変え、いままでお尻を向けていた押入に真っ
正面に向く。
「や……いや……」
シエルは、その柔らかな陰毛の丘を――押入の前に晒していた。
シエルは眼を堅く閉ざし、押入の中を見ようとはしなかった。
志貴はシエルの肩を抱き、震える身体をいとおしむように抱き寄せながら顔
をよせ、耳元にそっと話しかけた。志貴の熱い息と甘い声がシエルの耳朶を犯す。
「ほら、先輩……やっぱり押入には誰もいないよ」
「嘘です、遠野くん……こんな……こんな恥ずかしい目に私を会わせるのはや
めて下さい……」
「嘘?ああ、先輩は目を閉じているから分からないんだよ。誰もいないって……」
そう言って志貴はシエルの顎をそっと触れて、俯いていた顔を押入に向ける。
だが、シエルは瞳を開かなかった。志貴はそんなシエルの顔を見ると、軽く
溜息をついて手を離し、今度はベスト越しに柔らかい胸を揉み始める。
「やぁ、きゃ……う……うぁ……ん」
「ほら、誰もいないからこんな事をしても大丈夫だって……ほら、先輩、強情を
張ってると……こんなふうに……」
「きゃ、きゃぅぅぅぅ!」
志貴はシエルのお尻に触れ、そのまま指を下げるとお尻の下からシエルの秘
部に指を差し込んだのであった。そのまま濡れたシエルの大陰唇を割り、中の
襞を指先でかき混ぜ、シエルに甘い悲鳴をあげさせていた。
「ほらほら、先輩……目を開けないとこのままイカせちゃうよ」
「やっ、いやですっ、遠野くん、こんなの……恥ずかしくて……」
「だから、気持ちよくても恥ずかしくはないと思うんだけどなぁ……ほらっ!」
「やはっんぅ!」
今度はもう片方の指が、前からシエルの陰毛を分けて進み、肉に包まれたク
リトリスの鞘の上を擦った。その先から僅かに顔を出したサクランボの種のよ
うなクリトリスに指が戯れに触れた途端、シエルの身体が竦み上がる。
そして、志貴の後ろの指はシエルの秘孔の上の閉ざされた襞の上を撫でると、
無慈悲にも口を合わせた襞を割って内側に進んでいく。襞の内側に指が進むと、
ぬるりとまた新たな白い淫液が迸り、志貴の指を伝って秘部を濡らし、太股ま
で垂れていた。
「先輩……このまま指でイキたいの?目を開けて押入を見れば、俺のあれで先
輩をイかせてあげるのに……それとも、舐めて欲しくないとか?」
「そんなことはありません……でも、そんな意地悪はやめてください、遠野く
ん……ああっ!」
シエルの肉壺の中をぐにぐにとこね回され、内側の感じる点を刺激されたシ
エルは身悶えしながらあえぐ。志貴の手によって股間の下から支えられて立た
されているが、愛撫されている間にも膝が笑い初め、シエルはしゃがみ込んで
しまいたい思いに駆られていた。
「んー、先輩も強情だなぁ。じゃ、これで――」
「うあっ、うあっ、やぁぁぁぁぁぁ!」
片指でクリトリスを、片手で膣の内側の肉壁をぐいと押し込まれ、シエルは
快楽に呻き、思わず身体の力が緩んでしまう。志貴の口がシエルの耳に囁きか
ける。
「ほら先輩、見て――」
「遠野、くん……」
シエルはうっすらと目を開いて――見てしまった。
押入の下の段には……まんまるに目を見開いて、
身動きも忘れて志貴に愛撫されるシエルを眺める、
アルクェイドとななこの瞳があった。
……見られている。なにもかも
……私の、恥ずかしいトコロが
「いやぁぁぁぁぁっ!」
その瞳を見つめた瞬間に――シエルの身体から全ての力が抜けてしまった。
今までの痴態を全部、見られてしまった……全身の血が凍り付くような恥辱
に苛まれ、シエルの身体は逆に快感の虜となっていた。もはや身体は勝手に快
感に引きつり、シエルの尿道がぴくり、とうごめいたかと思うと――
プシっ!
シエルは立ったまま、志貴の指に刺激されるまま、透明な潮を吹いて――達
してしまった。志貴は思いもよらぬシエルの反応に、驚きを隠せない様子だった。
シエルの尿道から透明のなま暖かい液体が迸った液体は、志貴の手に当たっ
て弾け、シエルの股ぐらをまるでお漏らしでもしたかのように濡らしてしまう。
志貴はシエルの潮に濡れた手を外し、シエルの目の前にかざしてみせる。
「先輩、初めてだね、こんな風にしてイっちゃうのは……」
「遠野くん……はぁぁ……」
放心の体でシエルは、志貴の濡れた指先を見つめていた。そこから目をそら
せば嫌でも押入の中の瞳を見てしまう以上、シエルはずれた眼鏡越しに見つめ
続けるしかない。
志貴がほかほかと湯気を立てる指を近づけると、シエルは魅入られたように
舌を伸ばしてその指を舐めた。
ほのかな塩味がシエルの舌に、した。
「やは……遠野くん……私………」
「ね?先輩。何も居なかっただろ?」
「そんな……そんなことは……」
「そうそう、中に誰もいないと先輩が見てくれたら、ちゃんとして上げるって
さっき約束したよね。だから……」
志貴は低く笑いながら、ズボンのチャックを下ろしベルトを外してズボンを
脱ぐ。
さらにはトランクスも脱ぎ、隆々と堅く勃起する肉棒を出して、後ろからシ
エルのむっちりとしたお尻に押し当てる。
「ふぁっ……遠野くぅん……もう、やめてください……」
シエルのお尻の間に、熱い志貴の肉棒が当てられると、シエルの中でも官能
が沸き立ち身体と心を支配し始める。だが、僅かに残ったシエルの理性がその
口に、これ以上の痴態を晒すことを恐れる言葉を吐かせる。
だが、志貴は――微笑を以てその言葉に頭を振った。
「先輩も、ここまでとろとろにしてやめたくはないでしょ?だから……して上
げる」
「そんな……やぁっ」
「だーめ、先輩。俺ももう、たまらないんだよ……先輩の中で出したくて」
志貴は身をかがめて、シエルの力のこもっていない両膝を後ろから手で刈った。
膝の後ろを取られ、背中を志貴の胸に預けて――まるで小さな女の子をおしっ
こをさせるかのような、あられもない股を開いて抱き上げられる体勢になって
いた。
「や、だめ……見られてる……」
開かれた足の中で、シエルの女陰の襞がひくつく。
この恰好だと、濡れてひくつくシエルの女性器の花弁は、その正面を押入の
中の二人の目の前に晒す事になってた。
頭のてっぺんまで血が上り、くらくらするような恥辱と――裏返しの快感に
シエルは身じろぎする。
「……遠野くん、このままこんな、恥ずかしい恰好で……」
「よっと……立ったままは初めてかな?でも、先輩のあそこは物欲しそうに涎
を流してぴくぴくしてるね」
「そんなこと……ありません」
「じゃ、先輩の身体に俺のアソコで聞いてみるよ――」
志貴は腰を動かして勃起した亀頭をシエルの肉弁に宛う。そして、シエルの
身体を降ろしていくと、シエルの秘部は、まるでくわえ込むようにして志貴の
肉棒を飲み込んでいった。
志貴の股間には、シエルの膣の入り口の強い締め付けをかんじていたが、腕
を降ろしてシエルの身体を降ろす毎に、肉棒がどんどんシエルの身体の中を進
んでいくのが分かる。
「やん……やぁ……入ってくるぅ、遠野くんのが私の中に……」
「うん……先輩の中は……暖かくて……う……ほら、ね?」
シエルは貫かれる快感に震えながら薄目を開けると――押入の中からは、興
奮のあまり潤んだような瞳が、シエルを、志貴を、そして二人の結合部分を見
つめている。
その瞬間、ぎゅっとシエルの秘肉が志貴を締め付ける。
「うっ!ああ……先輩、いいよ……」
「遠野くん……」
シエルは甘く喘ぎながら、腕を志貴に首筋に回す。そして、痴態を見つめら
れている押入から顔を逸らせ、目を瞑って志貴の唇を求める。
ちゅぱりと唇と舌を絡ませながら、シエルと志貴は唇と秘部で繋がっていた。
志貴は、シエルを抱きかかえながら――腰を動かし始める。
「んぅ、はぁっ、はぁ……遠野くん……こんなのは……」
「先輩……うっ、ぁあ……中からきゅっきゅって……熱くて……」
志貴は腰を前後に振り、シエルの肉壺の中に男性器を突き入れる。
抱え上げられたシエルの秘部は、ずるりと志貴の肉棒を飲み込むたびにじゅ
くじゅくと蜜が溢れ、いやらしい水音を立てる。
腰が動くたびに、シエルは志貴の唇を求めた。
まるで、見つめられているのを忘れたがって居るかのように。
「先輩……そろそろ……俺も……」
ぐちゅぐちゅと腰を動かし、シエルを下から突き上げながら、志貴は身震い
をする。
「遠野くん……ああっ、あっ、ああああーっ」
《つづく》
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