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遠野無双 翡翠伝
稀鱗
「志貴さまをお守りするためには私が何とかしなければ。」
翡翠は琥珀の部屋の前でそう呟いた。
部屋のドアに手をかけ、音を立てないように開いて中に滑る様に入る。部屋の
中を見渡し、薬品の置いてある棚に近づいた。そっと棚を開け、薬品瓶に貼ら
れているラベルを物色する。程なくして、目的のラベルの貼られた瓶を見つけ
手にとった。
「これで・・・これで、志貴さまを・・・・。私、負けません。」
あさっての方角を見つめ、拳を握り締めて誓う翡翠であった。・・・・・ちゃ
んちゃん・・・。
終わってどうする!
ビシッ、と一人でツッコミをいれ、自己完結し満足した翡翠は手に持った薬品
を躊躇いなく一気に嚥下した。
ドクン
「うっ・・・ああああああ・・・・・。」
身体が熱い、意識が燃える。薬の影響で意識が希薄になっていく。燃え尽きる
ような感覚が全身を突き抜けたとき、翡翠は床に崩れ落ち意識がトンだ。
―――――――30分程前
「志貴〜。遊びにきたよ〜。今日も一緒に遊ぼ〜。」
「ちょっと待ちなさい。今日は私が遠野君と遊ぶんです。」
「二人ともいいかげんにしなさい。毎日、毎日、兄さんに付き纏って。今日は
兄さんが私に付き合っていただく日なんです。」
「秋葉、その気持ちは分かりますが志貴は以前から私に付き合ってくれると約
束していたのです。だから今日は私が志貴と付き合う番です。」
「あらあら、秋葉様そんなに紅くしていると志貴さんが逃げちゃいますよ。」
きゃあきゃあと5人の姦しい女性陣が朝から居間で騒いでいる。翡翠は少し離
れて無言でその様子を眺めている。それを見た琥珀は、
「翡翠ちゃんもこっちに入ったら?本当は大好きな志貴さんと一日中一緒にい
たいんだよね〜?」
と、袖で口元を隠し、流し目で翡翠の方を見る。
琥珀はやっぱり意地悪だ。あまり反論できない翡翠に、答えに詰まる言葉をか
けてくる。
「姉さん、私は基本的に志貴さまが取られる行動に関しての発言権は一切持っ
ておりません。ですので、志貴さまがどなたと付き合おうと私は一切関知致し
ません。」
そんなのは嘘っぱちだ。本当は誰よりも志貴の傍にいたいのだ。
だが、秋葉には逆らえず、どう見ても人外の4人+1人(琥珀)にかなうはず
もない。
5人の抗争(実際は4人+面白がっている人1人)は激化の一歩をたどった。
剣が飛び、空間は歪み、紅く染まり、銃声が響く。いつものパターンだ。
「ふう……。」
と、翡翠は大きく溜息をついた。毎日毎日、こんなことがあるために自分の仕
事が増えていく。最初は何も考えずにテキパキと後片付けをしていたのだが、
さすがにこう毎日続くとさすがに憂鬱になってくる。
目の前には女豹だらけ。つくづく自分の立場が嫌になってきた。
……私に力があれば、志貴様をお守りして逃げ出すことができるのに………
日に日にその思いは強くなっていった。そして、あの言葉が翡翠を決心させた。
「へへん、今日志貴を連れ去って、子供を作るんだもんね。」
ブロンドの髪の女性はそういった。
「なっ、何を言っているんですか。貴女みたいな人外と子供がつくれるわけあ
りません。遠野君は私と幸せな家庭を築くんです。」
青い髪の女性はそういった。
「ふ、二人とも。間違ってもそんなことはさせません。兄さんの子供をつくる
事が許されるのは私だけです。」
髪を紅く染めた遠野家当主はそういった。
「それは、近親相姦というものです。法律上は無理ですから。志貴に最も相応
しいのは私です。」
紫色した髪の女性はそういった。
翡翠は“子供をつくる”という言葉に反応した。
もしそんなことになれば、志貴が自分の前から遠ざかってしまうと脳裏に浮か
んだ。
翡翠は内心焦っていた。心臓が今にも飛び出しそうなほど。
頬を汗が流れる。
何とかしなければ。
でもどうすれば………。
翡翠は自問自答を繰り返す。正面からまともにいってはあの5人に敵うはずが
無い。かといって、この状況を黙って見過ごすわけにはいかない。
翡翠は突然閃いた。
「そうだ、あそこに行けば………。」
5人に感づかれないように翡翠はそっと居間を後にした。
―――――――――
意識を失って倒れていた翡翠がゆっくりと起き上がる。無表情なところはいつ
もの通りだ。翡翠は自分の手を眺め、何かを確かめるようにゆっくりと閉じた
り開いたりしている。
微かに笑った。
と、翡翠は右手を天井に向けて大きく伸ばし、壁の方に振り下ろした。
ドカーーーーーーーーン
指の指した先にある壁に大穴が開く。
「この力があれば、志貴さまを私だけのものに………ふふふふふふふふふふふ
ふ………。」
その微笑みは天使のように。しかし、眼はちょっと危ない色を浮かべ嘲笑した。
翡翠は琥珀の部屋を後にして、居間へと向かった。そこは、戦場と化していた。
ソファーは中身を撒き散らし、テーブルは真っ二つになっている。絵画は傷だ
らけ、部屋を彩る壁紙も所々捲れあがっている。翡翠はすぅっと息を吸い込む
と、今まで出したことが無いほどの大きな声で叫んだ。
「いいかげんにしてください!!!」
翡翠の叫びが部屋中にこだまする。すると、5人はぴたっと止まり声の主の方
を見ている。秋葉に関しては眼が点になっている。
「あなた達に、志貴さまは任せてはおけません。志貴様が必要としておられる
のは私です。今なら、まだ間に合います。アルクェイド様、シエル様、さっさ
とお帰りください。」
翡翠は普段と変わらない口調で二人に言った。
すると、アルクェイドとシエルの顔が険しくなる。
「へぇ、メイドの分際でこの私に勝てるとでも思っているの?痛い思いをした
くなかったら隅っこで見ているほうがいいわよ。」
「そうです、いくら翡翠さんでもこればっかりは譲るわけには行きません。た
だ、どうしてもというのならば私たちに勝ってからにしてください。」
二人は、絶対の自信からか翡翠をハナっから相手にしていないようだった。そ
んな、二人に対して翡翠はぐっと指先を向ける。
アルクェイドはその姿を見て鼻で笑った。翡翠の指先に光がともる。
「えっ?」
ドーーーーーーーーーーーン
豪快なほどにアルクェイドが吹っ飛んだ。ロビーの壁まで吹っ飛び突き破って
止まった。瓦礫の山から覗かせている細い足がピクピクと痙攣している。
「まずは、一人です。」
翡翠は静かに言い放った。
「な、な、な、な、なんですか〜。あれは………。」
あまりの出来事にシエルは呂律が廻らない。
しかし、シエルはとっさに翡翠に向かって構える。
「そ、そんな力を持っていても、当たらなければ意味………。」
ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーン
翡翠はシエルの台詞が終わる前に放った。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ………………………」
と、悲鳴を上げながらシエルも豪快に吹っ飛ぶ。アルクェイドと同じように瓦
礫の下に埋まって動かなくなった。
「これで、二人目……。」
翡翠は呟き、瓦礫の山を見た。
「…………………」
「…………………」
秋葉も、シオンも何が起こったか分からずに翡翠と瓦礫の山を見ている。
翡翠の手からコン、と瓶が床に落ちた。琥珀はその瓶をみて声をあげた。
「ひ、翡翠ちゃん?その瓶はまさか・・・・」
「琥珀、知っているの。」
「あうー、知っているというか、その瓶に入っていたのは私が作った薬なんで
すよー。」
と、秋葉から視線をそらして答える。琥珀は額に汗を浮かばせている。
秋葉は、
「琥珀、あれはどんな薬なの?さぁ、残らず吐いてしまいなさい。」
すごい剣幕に押されて琥珀は、
「あ、あれはですねー、妄想具現化薬DX「イッちゃえ1号」と言いまして……
その、自分
の思い描いている力を自分の身体に宿して欲望を吐き出すお薬でして……その、
非常に危険だから使わずに封印しておいたんですけど……。」
「なるほど、それで彼女は真祖を気絶させるほど強い力を手に入れ、普段押し
殺している感情が爆発した、と言うわけですね。」
と、シオンは付け加えた。
「で、それを治す薬はあるんでしょうね。」
と、秋葉。それに対し琥珀は、
「あ、ありますけど。その……、すぐに効くって訳ではありませんので眠らせ
てからでないと……。自然治癒でも治りますが……。」
そんなやり取りをしている間に、翡翠はいつものように無表情で、背筋をピン
と張ってゆっくりと近づいてくる。背中にオーラを背負った姿が妙に威圧感を
煽った。
「っ……、琥珀ッ!何とかしなさい。」
秋葉は、琥珀に向かって叫ぶ。琥珀を見る眼は鋭く、真っ赤に染まった髪のせ
いでさらに鋭さを増していた。
翡翠はなおも近づいてくる。
すると、パタパタと琥珀が翡翠に近づいていく。
「翡翠ちゃん、そんな乱暴なことをしてはいけませんよ。翡翠ちゃんがどうし
てそんなことをするのか、お姉ちゃんは悲しくて、悲しくて…。」
と、翡翠の死角となるように注射器を持って、袖で涙をぬぐうふりをしながら
翡翠の前まで来た。翡翠に抱きつくと見せかけて、隠し持っていた注射器を翡
翠の首筋に刺そうとする。
しかし、
「姉さん、覚悟!」
と、身をかがめ8の字に身体を動かしながら急所にバレットを叩き込んでいく。
パンチの衝撃からか琥珀の身体が宙に浮く。すかさず、地面すれすれまで身を
屈めバネの様に天に向かって拳を突き上げた。そう、それは伝説の暗殺拳のご
とく。
ドカァッ
「ひ、ひっすいちゃーーーーーーーん。ひどぉーーーーーーーーーいーーーーーーー。」
悲鳴をあげながら天井を突き破り琥珀の姿が見えなくなる。翡翠は、着地し、
態勢を立て直し、
「姉さんは、お星様になりました。これで、……3人目です。」
翡翠はすました顔で残りの二人に向き直る。
「さて、残りは二人だけです。秋葉様、シオン様、志貴様のことはお諦めくだ
さい。私が志貴様を必ずや幸せにして見せます。……うふふふふ・……。」
何気にトリップした表情で翡翠は笑っている。
志貴が見たら逃げだしそうなほど妖しい。
「もらった。」
と、声と共にシオンが腕を振った。
翡翠は後頭部に何かちくりと刺さるような感覚に襲われる。
「エーテライトを刺しました。失礼ですが、貴女にはこのまま固まっていても
らいます。」
と、翡翠の動きがぴたりと止まる。
「ふっ、生半の人間にはこのエーテライトを切ることなど出来ません。事が終
わるまで大人しくしていてもらいましょう。」
シオンは口元に笑みを浮かべて、固まった翡翠を見ていた。
翡翠の目は恨めしそうにシオンを追っている。
「しかし、琥珀の薬が何故このような効果を引き起こしたか興味があります。
すこし、貴女の思考を拝借します。」
シオンは翡翠の脳にアクセスしてきた。
しかし、……これがいけなかった。
お部屋をお連れします。
貴女を愚鈍です。
貴女を犯人です。
……………………………………………etc
シオンの脳内にエーテライトを通じて翡翠の意味不明な言葉が流れ込む。
“一番危険、二番危険、四番危険、六番危険”
シオンの高速思考が危険を訴えるが、時既に遅く、シオンは、
「い、意味不明な言葉が……言葉が……り、理解……ふのう…です……がっく
り…。」
と、目を回してあっさり倒れてしまった。
理論派のシオンにはあまりにも強烈過ぎたようである。
シオンが倒れたことで翡翠の頭からエーテライトが外れた。
「ふっ………………………。」
翡翠は鼻で笑うように倒れたシオンを見つめた。
「さて、後は……、秋葉様一人だけです。秋葉様を倒して、はれて私が志貴さ
まを奴隷です。」
「………………………」
翡翠の高らかな宣言に、秋葉は何もいえなかった。
翡翠は完全にトリップしている。
我に返った秋葉はそんな翡翠に、
「翡翠、貴女の立場、分かってるんでしょうね。私に逆らうとどうなるか身を
もって教えてあげるわ。」
と、秋葉の言葉に翡翠は、
「今日は絶対に負けません。私だって志貴さまを愛していますから。愛は拳で
奪えと、さっき私の脳内に電波を受信しました。私はそれに従っているまでの
こと。志貴さまの子供は私が貰い受けます。」
ビシィッと秋葉を指差して翡翠はそう言い放った。
「翡翠、琥珀ともども、私に逆らうのね。琥珀もドサクサにまぎれて兄さんを
狙っていたようだけど。そんなこと私がさせるわけ無いわ。さっき貴女が琥珀
を吹き飛ばしたように今度は私が翡翠、貴女をお星様にしてあげる。」
秋葉は髪を真っ赤に染めて、翡翠を睨みつける。普通の人間なら一発で気が狂
いそうになる秋葉の凝視を翡翠は冷ややかな目で見つめ、冷たく言い放った。
「ブラコンのヒステリー女にそっくりそのままお返しします。」
「なっ……な、な、な、何ですって!」
怒りを爆発させた秋葉が、翡翠に向かって飛び込んだ。翡翠は平然と構えてい
る。
秋葉との距離が最初の半分ぐらいになったとき、翡翠は右手の人差し指を秋葉
に向かって指した。
「ふっ、甘いわ、翡翠。」
翡翠の攻撃を見透かしたように、髪で防御体制をとり、翡翠を直視した。
翡翠の指先が妖しく動く。
ぐ〜る、ぐ〜る、ぐ〜る、ぐ〜る、ぐ〜る、ぐ〜る、ぐ〜る、ぐ〜る………
「な………。」
「秋葉様を脱力です。」
その指先を見ていた秋葉は、自分の意識が揺らぐのを感じた。
これこそ、翡翠の真骨頂“洗脳探偵”である。
秋葉の意識はどんどん曖昧になっていく。
秋葉の動きが緩慢になり、その場に立ち尽くしている。
そこへ、
「もらいました。」
翡翠は拳を胸の前で構え、片足を上げ、もう片方の足で地面に立ち、床を滑る
ように移動する。
立っている秋葉を掴み、目にもとまらぬ早業でバレットを叩き込んでいく。
「これで、最後です。」
ぽーん、という音が聞こえそうなほどに秋葉は見事に吹っ飛んだ。
一方の翡翠は、秋葉のほうに背中を向け、仁王立ちで立っている。
その背中には、
“冥土”
という文字がくっきりと浮かび上がっていたとかいないとか……。
…それはともかく
翡翠はスカートの汚れをぽんぽんを払うと、
「これで、5人目。終わりです。」
翡翠はそう言うとキッチンのところに掛かってある時計を見る。
「8時43分。そろそろ、志貴さまが起きられる頃ですね。ふふふふふ……。」
少し笑うと、翡翠は優雅に階段を上っていく。
スタスタと、いつもの調子で廊下を歩き、志貴の部屋の前まで来る。
コンコン
と、ノックをして志貴の部屋に入った。
「志貴さま、お目覚めの時間です。」
普段と変わらない口調で志貴に目覚めの言葉をかける。
翡翠の心の中は、はやる気持ちでいっぱいだ。
志貴は幸いにも起きていた。
「ああ、おはよう翡翠。なんだか、今朝はやけに騒がしくなかったかい?」
と、まだ眠たそうな声で聞いてくる。
「はい、アルクェイド様、シエル様、秋葉様、シオン様と姉さんがいつものよ
うに志貴さまのことで言い合っていただけですが………。」
無表情で翡翠は答えた。
志貴は首をかしげて、
「それにしては今はやけに静かだな。いつもなら誰か翡翠が起こしに来る前に
来るんだけどな。」
「ふふふふ……志貴さま。その理由はすぐにお分かりになります。」
と、翡翠は、ガチャンとドアの鍵を掛けた。
「翡翠、鍵なんか掛けてどうし……うわっ。」
志貴が全てを言い終わる前に翡翠は志貴をベットに押し倒していた。
そして、志貴の上に覆い被さり、唇を塞ぐ。
「ん、むふぅ………。」
翡翠の吐息が志貴の鼻に掛かる。
志貴の味を確かめるかのように翡翠はゆっくりと下を口内に這わせていく。
志貴の舌に当たり、ぬちゃぬちゃと絡めあった。
翡翠は唇を離し、志貴の方を見ている。志貴は、
「ひ、翡翠?いったい何を……。」
志貴は何が起こったのか全く分からないというふうに翡翠を見ている。
翡翠の目は少し悦が入っている。
翡翠は志貴に跨ったままで、右手をそっと志貴の股間に伸ばした。ゆっくりと
翡翠は服越しに撫でた。
「翡翠、そこは…。」
志貴の言葉を聞き入れずに翡翠は撫で続ける。指先に志貴のペニスが大きくな
っていくのを感じていた。
翡翠は笑みを浮かべて、
「志貴さまのおちんちん、大きくなってく。ふふふ、いやらしい。」
撫で方がだんだんといやらしくなってくる。
はちきれんばかりに大きくなったペニスが狭い空間で悲鳴を上げている。
翡翠はそれを感じてか、ズボンのチャックを開けた。
跳ね上がるようにペニスが顔を上げる。翡翠はそれを握り締め、しごきあげる。
「翡翠、や、やめ…。」
しごきあげられたペニスは先端から液を漏らす。その液が幹を伝い翡翠の手を
汚していく。それを見た翡翠は、
「志貴さま、私の手で感じていただけるなんて、うれしいです。」
子供のようにうれしがって翡翠はより一層手の動きを早くさせる。
その行為に志貴は、声にならない悲鳴を出す。
「うっ……、ああ……。翡翠、駄目だ…。これ以上は……うっ!」
精液が噴水のように噴き出した。吹き出した精液で翡翠の手は汚れていく。翡
翠は汚れた手を、まじまじと見つめその精液を口へと運ぶ。ゆっくりと手に付
いた精液を音を立てながら舐め取っていく。
「ん、美味しいです。はぁ……。」
「はぁ、はぁ、翡翠…。」
翡翠は志貴の陰茎をなおもしごきあげる。萎えかけていたのが再び鎌首を持ち
上げた。
「ああ、またこんなに大きく…。」
「翡翠、これ以上は………。」
志貴の声は翡翠に届かず、翡翠はうれしそうに目を細め、身体を反転させてシ
ックスナインの体制になった。
ぴちゃ
と、翡翠の舌が志貴のペニスに触れた。幹に伝う液を丹念に舐め取っていく。
そして、ゆっくりと先端へ舌を這わせていく。
「うっ、くはぁ……翡翠。どうしたんだ。やめ……。」
翡翠は志貴の言葉を聞かず、舌で弄んでいる。
それだけでは足りないのか、陰茎を握り、擦りあげる。
「はぁ、あ、………。志貴様のおちんちん、泣いて喜んでます。志貴様、私は
ずっと志貴様とこうしたいと思ってました。志貴様、私のアソコ舐めてくださ
い。」
翡翠は片手で自らのスカートを捲り上げ、志貴の目の前に秘部を近づけた。シ
ョーツはじっとりと濡れ、染みを作っている。
「翡翠……。」
志貴は躊躇いながらもショーツの上から舌で秘部をなぞった。
「ひゃぁん、ああ・・・」
翡翠の腰が跳ねる。
志貴は翡翠の腰に手を回し、唇を秘部に押し当てて舐めている。
翡翠は志貴のペニスを弄ぶように舌をはわし、楽しんでいる。
「あ、はぁ、……。志貴さま、私…イきそうです。」
翡翠の秘部から溢れ出る愛液は舐め取る速さに追いつかず志貴の顔を濡らして
いく。
「あ、ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……ぁん……。」
身体が震え、絶頂に達したことを志貴に伝える。
翡翠は絶頂の余韻を感じる間も無く、ショーツを外し、志貴に再び跨った格好
になる。
「ひ、翡翠。これ以上はだめだ……こんなところ秋葉たちに見られたら……。」
志貴の懇願に翡翠は、
「心配要りません。今日は秋葉様ともどもお眠りになってもらっています。邪
魔が入ることはありません。志貴様は何もしないで横になっていただくだけで
いいのです。」
「眠っているって、一体、どういうことなんだ。翡翠…、何かしたのか。」
志貴は翡翠の顔を見た。翡翠の顔は笑っている。そして、
「私は志貴様を愛しています。だから、誰にも渡したくはありません。ですか
ら、私と志貴様の恋路を邪魔する方々に分からせてあげただけです。」
「だからって、翡翠。こんなこと………。」
「志貴様…私のことお嫌いですか……?」
翡翠は今にも泣きそうな顔になって志貴を見た。志貴から目をそらして
、
「そうですよね、私はしがないメイドですから。私よりもずっと良い女性の方
が沢山いらっしゃるんですから。すみません、志貴様。このことは、何も無か
った事にしてください。」
翡翠はそう言って、ベットから降りドアの方へと歩いていく。
「翡翠!」
志貴はペニスをズボンにしまうと、翡翠の方へ走っていった。鍵を外し、ノブ
に手を掛けドアを開けようとしている翡翠の後ろ姿を抱きしめた。
「志貴様?」
翡翠は何が起こったか分からず、背中に感じる温かさに戸惑った。
志貴は翡翠を優しく抱きしめて、
「ごめん、翡翠。翡翠がそんなに俺のことを思っていてくれたなんて。翡翠に
言われるまで気づかなかった。」
「志貴様、いいんです。私はただのメイドです。志貴様が何もお感じにならな
いことは当然なんです。」
「ごめん、翡翠。」
志貴はそう言って、翡翠を離し頭を優しく撫でた。
「あ…」
翡翠は小さく声をあげる。
翡翠は志貴に向き直り、抱きついた。抱きついたまま志貴の顔を見上げて、
「志貴様、志貴様は翡翠を愛してくれますか。ずっと、私の傍にいてくれます
か。」
「翡翠、俺もずっと傍にいて欲しい。今のままでもいいからずっとずっといて
欲しい。」
志貴はそういった。
翡翠はうれしそうに微笑んだ。そして、翡翠はベットの方を見て、
「志貴様、あの、さっきの続きをしてくれませんか……?」
「翡翠、いいの?」
翡翠は無言で頷く。
志貴は翡翠の手を取ってベットのほうに向かう。
ベットの傍に来ると翡翠は、
「志貴様、さっきと同じように横になって下さい。」
そう言うと翡翠は志貴を無理矢理にベットに横にさせた。
「ふふふ………志貴様、失礼します。」
翡翠は不敵に微笑むと志貴のズボンにてをかけ、ジッパーを下ろす。そこに、
元の大きさに戻ったペニスが顔を覗かせる。翡翠はそれを握り弄ぶ。
翡翠の手の中で志貴のペニスはだんだん硬さを増し、鎌首を持ち上げた。
翡翠はそれを確認すると志貴の上にそのまま跨る。
しっとりと濡れた秘部にペニスの先端を押し当てる。ゆっくりと腰を動かし、
溢れ出る愛液で志貴のペニスを濡らしていく。
「あ、ふぁ……ああああああああああああ。」
翡翠はゆっくりと腰をおろしていく。ぷちっ、というような音がして翡翠の秘
部に痛みが走る。襞が志貴のペニスを押し出そうと蠢く。しかし、翡翠は自ら
の身体の反応に逆らいながら腰をさらに沈めていく。
ペニスが全部入ろうとしたとき、先端が翡翠の奥をノックした。そこで翡翠は
挿入を止め、呼吸を整える。
「はぁ、はぁ、……。ふふふ…志貴様のおちんちん、全部入ってる。翡翠の中
に全部。志貴様、どう、ですか、翡翠の中は。」
「とっても熱いよ。締め付けがすごいけど…。」
「うれしい、志貴様。もっと、気持ちよくしてさしあげます。」
翡翠はそう言うと、腰をゆっくりと動かし始めた。
上下、円運動。翡翠はぎこちなく動く。動きにあわせるように、ペニスを締め
付ける。
ぐちゅぐちゅと結合部から卑猥な音が響く。志貴はその音に興奮していた。
翡翠はスカートをはいたまま志貴に跨っている。二人が繋がっている事を知る
事はお互いの結合感と結合部が立てる卑猥音だけ。
結合部がどうなっているか視覚で確認できない分、志貴の興奮は大きくなって
いった。
「ああああ、ふぁあぁぁああぁぁぁあぁ……志貴さまぁ……。」
「翡翠っ、離れて……。だめだ、もう…でるっ。」
志貴の言葉と同時に熱い精が翡翠の中に放たれた。
「あっ、あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………。」
翡翠は放たれた精の熱に翡翠は絶頂に達した。
力が抜けるように志貴の身体の上に覆い被さる。
余韻に浸り、ゆっくりとペニスを引き抜いた。
「翡翠、ごめん、中に…。」
志貴は申し訳なさそうに言う。
「いいえ志貴様、大丈夫です。」
そういう翡翠に志貴は胸をなでおろす。
もし、翡翠が子供をもうけたということが秋葉に知られたらただでは済まない。
志貴だけが秋葉にいびられるのならまだ良いが、矛先は翡翠にも向く事は間違
いない。
志貴は安心したように、
「そうか、いやぁ。もし、危険日だったらどうしようかと…。」
「大丈夫です、志貴様。今日は危険日ですので、しっかりと志貴様の赤ちゃん
は出来たと思います。」
翡翠はきっぱりと志貴に向かって言い放った。
「は……?翡翠、今なんて…?」
「今日は危険日と言うことと、志貴様の赤ちゃんが出来たと言うことです。」
「ま、まじ?」
「はい、まじです。志貴様、私は今とっても幸せです。だって、これで志貴様
は私の本当のご主人様に……うふふふふふふふ…………。」
「は、ははははははは……………。」
妖しい笑い声と、乾いた笑い声が部屋の中に響く。志貴の頬は冷や汗が流れて
いる。
翡翠は、
「志貴様、不束者ですがこれからもよろしくおねがいいたします。」
と言って、深々と志貴にお辞儀をした。
志貴は、
「こ、これは夢なんだ。夢なんだよな、レン。そういってくれ〜」
「志貴様、これは夢ではありません。いいかげん、認めてください。これから
は志貴様とずっと一緒なんですから。」
翡翠はそう言うと志貴にもたれかかり、耳元で、
「ね、パパ――――――――」
と囁いた。
志貴は、
「レン〜。お願いだからでてきてくれ〜。」
と叫んでいたそうな――――――――
(Happy END…?)
おまけ
「だれかぁー、降ろしてください〜。」
琥珀は一日中屋根に引っかかっていたそうな――――――
―――――あとがき
ども、稀鱗です。えと、まずは、ごめんなさい。翡翠を壊してしまいました。
ギャグ、純愛、えろと混ぜてみましたが……自分自身もギャグなのか純愛なの
かどうか疑問……。
いや、これも純愛の一種だということで。(汗
一途に思うがゆえに奪ってでも自分だけのものにしたい、という純愛もあって
も良いかなと…
翡翠が子悪魔っぽくなっていましたが、薬で反転したということで!(大汗
ちなみに、北○の拳のOPからこれが生まれました。
頭の中で
恋路を邪魔する奴は指先一つで〜♪
と、翡翠が歌ってました。
ちなみにタイトルは某ゲームに似せて…。翡翠vs5人ですから、状況は一騎
当千クラスかと。
最後まで馬鹿やってますが、笑ってみてやってください。
でわでわ。
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